2005年07月13日
話題性でインパクトがなかったImpact
日本時間の7月4日 14時52分、 テンペル1彗星にNASAの彗星探査機 ディープインパクトがインパクターを彗星に衝突させる事に成功した。しかし話題性がなかったのか、地味だったのか、 インパクトの少ない成功だったのではないかと感じてしまった。
http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA02131
↑衝突させたテンペル1彗星の衝突時の写真。ディープインパクトは直後フライバイで近くを通り過ぎ、 衝突時に飛び散った物質を捕獲した模様。分析などで相当時間が掛かると思われるので、詳細などは当分先の話と思う。 太陽系の誕生の秘密を探る貴重な試みと言われているが、衝突時の話題性の点では cheep impack だったかもしれない(怒られそうだが)。
しかし小さな彗星にインパクターを正確に打ち込む技術は驚きだ。将来、地球に衝突する可能性がある小さな小惑星の軌道修正出来る・・・ そんな予感も抱かせる成功だったのかもしれない。
話は変わるが、スペースシャトルの打ち上げ延期が続いていたが、秒読み開始になっていた。14日のようだ。久しぶりの再開、 日本人も搭乗するので、成功した様子を動画を見てみたい。
2005年05月09日
マーズ・ポーラー・ランダーが見つかった?
1億6500万ドルという安価な予算で打ち上げられたポーラー・ランダーは、 1999年12月に火星大気圏突入後通信が途絶え失敗に終わった。着陸時に上手くパラシュートが開かなかったとか、 着陸時にクレーターにぶつかったとか・・・理由が定かではなかった。あらゆる通信を試みても応答がなく、失敗と断定されてしまった。
しかし、その後かすかな信号が発信されていると言う噂もあったりして、マーズ・グローバル・ サーベイヤー衛星で火星南極からちょっと離れた場所(76S、195W)の撮影で探索されていた。今回、マーズ・ポーラー・ ランダーと思われる写真が公開された。
http://www.msss.com/mars_images/moc/2005/05/05/candidate_mpl.jpg
(注意:かなり大容量の写真です)
マーズ・ポーラー・ランダーはUHFアンテナを使って、火星の周囲衛星「マーズ・グローバル・サーベイヤー」 と通信を行えるようになっていた。このアンテナは、地球と直接通信を行なえるほど強力ではないが、軌道を回るサーベイヤーにデータ・ ストリームを送信して、地球に中継させることができる仕組みになっていた。
パラシュートは無事開いて切り離されているように見える。着陸直前のジェット噴射の跡もあるようだ。 結局通信系統の異常だったのだろうか?数十ワット程度の微弱な電波しか発信できない通信機器なので、地上のアマチュア無線機よりも弱い。 ちょっとした位置の異常とかトラブルで通信不可になる可能性も高いのだろう。小型化された事の長所欠点のうち、欠点にあたるのだろう。
写真から無事に着陸していたとしたら、非常に惜しい!
安価とはいえ1億6500万ドル・・・勿体無い(ーー;) アメリカ国民ならそう言うかもしれん・・・
オポチュニティ・・・火星の砂に嵌まる(T-T)
火星地上探査走行ロボットの「オポチュニティ」が火星の深い砂丘に嵌まってしまったようだ。 これまで1年3ケ月にわたり数々の探査で実績を上げてきたが、砂丘を横切っているときに砂のさざ波に捕らえられて、 砂に車輪が埋まってしまって移動できない状態が続いている。
http://photojournal.jpl.nasa.gov/jpeg/PIA07922.jpg
http://marsrovers.jpl.nasa.gov/gallery/all/1/p/447/1P167869531EFF55DIP2408R2M1.JPG
浅い砂浜などは軽く移動できる作りだったが、砂があまりに深いようだ。写真を見ると湿った感じにも見えるが、 車輪の大部分が埋まってしまっている。地球上で同型のマシンを砂に埋めて脱出方法を検討中とか。
以前、ソーラーパネルが砂と埃で汚れて使用不可になりそうだったが、何故かきれいに掃除されたようにきれいになった事があった。 火星人が掃除してくれたと言うトンデモ系笑い話があったが・・・・
今回もそういう話を期待したい(ーー;)
2005年04月13日
目玉親父か?・・・土星の衛星
土星の衛星の巨大な目玉(クレーター)
土星探査機「カッシニー」は衛星タイタン以外の衛星の写真も撮り続けている。木星と同様、土星もミニ太陽系と呼ばれるように、 多くの衛星を従えている。濃厚な大気を持つタイタン、氷の衛星と思われる Enceladus 、歪な姿をした Phoebe とか。下の衛星は巨大な目玉親父に見える衛星である。 これだけ大きなクレーターがあるということは、かなり破壊的な衝突があったとも考えられる。特に一番下の Iapetus は異色だ。2つの半球を接合した様な形で盛り上がった地形は1周している。まるで Star Wars のデススターかと言いたくなるが(^_^;)
将来雑誌ニュートンあたりで解説が掲載されるかもしれない。昔はこういう惑星探査の結果を特集した雑誌が刊行されたものだが、 最近はあまり目にしなくなった。是非昔の雑誌「コスモス」のような物を出版して欲しい。
スペースシャトル&ボイジャー
スペースシャトルミッション再開!
爆発事故以来飛行が延期になっていたスペースシャトルミッションがいよいよ再開される。予定では 「ディスカバリー」 号の打ち上げは5月15日となっている。 アイリーン・コリンズ船長ら7人の乗組員の一員である日本人宇宙飛行士(予定) 野口さんの搭乗が待ち遠しい。 飛行中に3回の船外活動があるが、 最も難しい作業は国際宇宙ステーションの姿勢制御装置の修理。宇宙ステーションの話題は少ないが、 かなり大きな構造物が宇宙空間に出来上がっている。
ボイジャー予算打ち切りか?
ボイジャー1号は1977年9月5日に打上げられ、1979年3月5日木星に35万km、
1980年11月12日土星に12万4000kmまで接近した。その後太陽系の果てと旅立った。
ボイジャー2号は1977年8月20日に打上げられ、1979年7月9日木星に7万4000km、
1981年8月25日土星に1万100kmまで接近した。1号機と異なりバッテリー源が豊富な2号機は、
1986年1月24日天王星に1万700km、1989年8月24日には海王星に4万8000kmまで接近し、貴重な映像を送ってきた。
その後こちらも方向は違うが、太陽系の果てに向かって旅立った。
20数年間飛び続けているが、極めて微弱な電波ながらその後も送信を続けている・・・・放射性物質由来のバッテリーのお陰だろうか? 詳細についてはあまり公開されていないようだが、太陽系の果ての情報がかなり得られていると思われる。しかし今年になって、 ハッブル宇宙望遠鏡と同じ運命を辿りそうだ。何故なら、アメリカ政府の予算削減の余波を受けそうだとの観測があるから。 これまでNASAの貴重な聞き耳として働いてきた重要なミッションだったと思うが・・・ バッテリーはまだまだ10数年は持つと言われているから、本当だとしたらちょっと惜しい気がする。
2005年04月09日
太陽系外の惑星の姿を、はじめて直接捉える
太陽系外の惑星の姿を、はじめて直接捉える
http://www.space.com/scienceastronomy/050401_first_extrasolarplanet_pic.html
NASAは、すでに間接的に存在が分かっていた太陽系外の恒星の周りを周回する2つの惑星からの光を、スピッツァー宇宙望遠鏡 (赤外線望遠鏡)で初めて捉えて公開している。
通常太陽系外の恒星を周回する惑星は、サイズが小さい、発光していない、 恒星が明るすぎて近くに存在する惑星の反射光を可視光線では捉えられないのだが、今回直接捉えられた惑星はかなり表面が高温であり、 サイズも我が太陽系の木星よりも大きい事から、「暖かい」赤外線の光でようやく観測された訳である。
今回の観測では、以前から知られている2つの「熱い木星サイズの惑星」、「HD209458b」と「TrES-1」 の赤外線の光が直接観測された。この2つの「熱い木星」は、その中心の恒星の近隣を、大変速い速度で周回しており、 赤外線波長で明るく輝いている。
データによれば、2つの木星サイズ惑星はどちらも少なくとも摂氏727度の熱を放射していると考えられる。この観測により、 これら熱い木星サイズ惑星が本当に熱いということが実証された。今後のスピッツァーによる赤外線波長の観測で、 2つの惑星の大組成に関する情報がさらにもたらされるのではないかと期待されている。太陽系外惑星研究の新しい幕が開けられた感じがする。
なお、スピッツァー宇宙望遠鏡は元来太陽系外惑星観測用に作られた訳ではないので、あくまでもおまけの発見とも言える。しかし今後は、 NASAが2016年に「地球型惑星発見コロナグラフ」を打ち上げる予定があり、 これは地球ほどの小さな太陽系外惑星を直接撮影することができるらしいので、大いに期待をしよう。
話題が変わるが、 NASAのスペースシャトル「ディスカバリー」は、 スペースシャトル飛行再開プログラムの試金石となる発射台への移動を終了した模様。 写真画像が公開されていたが、 サイズの大きな写真を眺めると、さすがに巨大な発射台だ。こんなふうに移動して据え付けるのか・・・と感心したが、 日本人の野口さんも搭乗する予定なので、無事に成功して欲しいと祈るばかりだ。5月末~6月頃に打上げになるらしい。
2005年03月14日
スーパーカミオカンデ
日本が世界に誇る科学施設にスーパーカミオカンデがあります。 宇宙から飛来するニュートリノと呼ばれる素粒子を観測するための施設で、 岐阜県神岡鉱山の地下1,000メートルの深さのところに建設されました。 ニュートリノを観測する構想自体は私がまだ青年だった頃に科学系雑誌などに書かれておりました。
1983年にカミオカンデ、1996年に更に性能を上げたスーパーカミオカンデが完成し、 大マゼラン星雲中で起こった超新星爆発からのニュートリノ、 太陽からのニュートリノを観測して、ニュートリノ天文学・素粒子物理学上の偉大な功績をあげ、 小柴先生のノーベル賞受賞で広く一般に知れ渡りました。

高さ41.4m、直径39.3mの円筒形の地下室に純水5万トンを蓄え、 壁面に取り付けられた11,200本の光電子増倍管で、荷電粒子(ニュートリノなど) が水中を高速で走るときに発生する青白いチェレンコフ光が壁に当たると出来るかすかなドーナツ状の光の輪を検出。
しかし2001年に光電管の70%を損失すると言う大規模な破損事故が発生してしまい、 関係研究者に大きな衝撃を与えました。修復には10年以上掛ると言われながら、翌年には部分復旧がなされました。 その後K2K(つくば-神岡間・長基線ニュートリノ振動実験) などで大きな成果をあげているようです。
しかし建造時の性能を発揮することは出来ない状態のようで、 今後は光電子増倍管の本数を建造時の数に戻す再建作業が行われる予定だとか。陽子の崩壊の検出による 素粒子物理学の大統一理論の検証など、この分野での世界トップレベルでの研究で、 小柴先生に続く受賞者が出るものと期待されます。
将来的には宇宙の暗黒物質の探索にも用いられる計画もあるようです。
2005年02月23日
火星に生物いた?
火星にかつて水と海が存在した事は、火星を周回している探査機と地上探査ロボットで確認されたが、生命が存在するかどうかは疑問視されていた。
先週NASAエームズ研究所の科学者の一部グループが、火星で検知されたメタン・アンモニアは生命活動によって生産された可能性が高く、地表直下の 土壌などに極限環境微生物が潜んでいるとの見方を強めている・・・・と英科学誌ニューサイエンティストは報じたとか。論文は今年5月の科学誌ネイチャーに 発表される予定らしい。これで火星に存在する生命の間接的証明かとも思われたが、18日のNASAの公式見解では、「そのような見解を支持する観測データ を我々は把握していない」と否定する異例の声明を発表した。
しかし、今週ESA(欧州宇宙機関)が欧州の火星探査機で、火星の赤道付近で地球の極地に見られる流氷と似た流氷原を見つけたとの報道があった。生 命の存在につながる水が、火星の地表付近に氷の状態で豊富に存在していることを直接示した発見となるが、これでまた生命の存在の可能性として高くなったか もしれない。2転3転しているが、現物を見つけない限り論争は続くのだろう。そういえばかなり前に、南極で発見された火星由来の隕石で微生物の痕跡が発見 という話があったが、後にNASAが否定する見解を出していたと思う。確証が無い限り安易に認めないと言うところだろうか。裏読みすれば、米国NASAが 完全な証拠物を見つけるまでは公表しない・・・か?数年後のそういう探査を行う探査機を打ち上げるらしいから。
先月ホイヘンス探査機が着陸した土星の衛星タイタンでの生命の存在の議論も出てようだが、少数ではあるが存在の可能性を示唆した科学者もいるらし い。しかしながら、-180度という低温下では、水はあっても凍っているし、化学反応も低いので、可能性は甚だ少ないと思う。でも完全にないと否定する事 も早計かもしれない。
可能性がもっともあると思われる火星での生命の発見、もうすこし先になりそう。
2005年02月22日
太陽系外の惑星が145個に?
http://planetquest.jpl.nasa.gov/news/planetsGalore.html
NASAのWEBページを覗いたら、また新たに12個の惑星が見つかったらしい。10年前までは太陽系の惑星は9個だった。しかし1995年に冥王 星の遥か彼方に惑星らしき天体が見つかって以来、たくさんの我が太陽系に属する小天体が見つかっている。これらは惑星とは言えないくらい小さいので、小惑 星系に分類されるのだろう。今回見つかったとされる天体は太陽系外、つまり他の太陽系にとされる(?)星の周囲を回るガス状天体らしく、あるものは土星 系、あるものは木星系に似た構造らしい。
遥かに遠く、あまりに暗いゆえに光学望遠鏡ではなかなか捉えられなかった。しかしケック望遠鏡のような高性能で大気の揺らぎを補償する望遠鏡が登場 して以来、かすかな光も捉えられる様になって、恒星の表面を掠めて移動する惑星による光の変化による現象からの発見があいついだと思われる。
我が太陽系に戻って、9個惑星で唯一探査機が行っていない冥王星も、順調ならば2006年1月に探査機が打ち上げられるらしい(ただし到着するのは2015年以降)。その後探査機はカイパーベルト帯あたりまで行くそうな(^_^;)ひっとしたらその辺にある小天体の画像が見られるかもしれない。期待しないで待っておこう。
銀河内FLASH
先週金曜日ある天文研究家が公表したらしいが、昨年12月27日に天の川銀河でこれまでで最も強いガンマ線フレアが輝き、短時間の間満月と同じくらいの明るさになったとの事。この現象は5万光年彼方にある「SGR 1806-20」と呼ばれる直径がわずか20kmほどしかない中性子星で起きたもので、あまりに強力だったため地球の電離層を乱したらしい、ただし私たちの太陽系の太陽風の影響と比較すると軽微ではあったとか。
フレアは、Magnetar(マグネター)と呼ばれる強力な磁場を持って高速で自転する中性子星の表面で起きていて、一説では「マグネティック・リ コネクション」と呼ばれるプロセスで膨大なエネルギーを放出するらしいが、私には難しすぎて理解出来ない。天の川銀河では約10個しか知られていない。 Bryan Gaensler(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)によれば今回の現象は、フレアが起きたマグネターが非常に遠方にあったおかげで、地球にそれほどの影響はなかったが、もしこれ が10光年以内で起きていたら地球のオゾン層が大量に破壊されて、生物に甚大な影響を与えたとか。
ほとんどの人が知らない遥か彼方の出来事が、地球に災難を与える可能性に非常に驚いたが、どうやら太陽系の近くにはないらしいとの事で一安心 (^_^;)超新星爆発も近場ではないらしいので、更に安心。NEO(地球近傍小天体)も当分は地球にぶつかる可能性はなさそうとの事。宇宙規模の災難な んて、どうしようもないからなあ。
2005年02月18日
宇宙の年齢は計算できる?
ビッグバンの話題が出たので、もう一つ(^_^;)トンデモ系に入らないと思いますが・・・ビッグバン理論が正しければ、 宇宙が誕生したのがビッグバンの瞬間だから、それ以降の年齢を計算できれば良い事になる。しかし計算で算出するには、 宇宙が膨張しているかどうかで違ってくるらしいが、観測ではハッブルが唱えたような膨張をしているので、それを基に計算すると (ハッブル常数の値が重要)・・・現在の見解では137億年らしい(誤差1%とか言われている)。
ハッブル宇宙望遠鏡の2004年3月公開のHUDF(ハッブル超深宇宙)画像では、 ビッグバンからたった数億年後の銀河の姿が登場していた。また地上にある口径8Mのジェミニ・ノース望遠鏡(双子の望遠鏡と言われ、 もう一つは南アフリカのチリに同規模の望遠鏡ジェミニ・サウスがある)の新しい写真では、 およそ121億光年彼方のクエーサーが撮影されている。これは121億年前の光を捉えている(小さな緑色の点状に見えた)のだから、 宇宙の年齢はこれよりも長い筈で、上記に記した年齢がほぼ正しいのかもしれない。つまりハッブル宇宙望遠鏡も、地上のジェミニ望遠鏡、 ケック望遠鏡(2台の10M望遠鏡)、日本の誇るスバル望遠鏡も、宇宙誕生間もない姿を捉えている事になる・・・・大変凄いことだ。将来 (2015年あたり)地上の望遠鏡では口径30Mの大望遠鏡を作る計画があるらしいが、 これだと観測可能な限界の果てしなく遠い天体が見えるのだろう。
昔は大望遠鏡を作っても、大気の揺らぎで像がボケる欠点があり、口径2M程度のハッブル望遠鏡より劣っていたが、 最近のハイテク技術による揺らぎを補償する高度な処理により、驚くほど高解像度になっている。こうなると口径が大きいほど、 たくさんの光を集めることが出来るので、遠くまで見通せる。ただし日中は使えないから、その点ではハッブル望遠鏡が有利だが、 残念ながらハッブル望遠鏡は米国の予算の都合で、廃棄処分と決まり太平洋に沈められる運命となった。しかし赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」 は2003年に打ち上げられたばかりなので、今後はこちらに期待したい。
話は戻って、ビッグバンがあった証拠として、背景輻射の話がある。ビッグバン直後の晴れ上がった時に出た光が、 未だに宇宙に残っていて、宇宙空間のいたるところを飛び交っている。1965年アメリカのベル研究所のペンジアスとウイルソンが、 電波通信のテストのために、空からくるいろいろな雑音を調べていたところ、大気の雑音やアンテナの雑音以外に、 空のどの方向からもやってくる雑音が観測された・・・これが背景輻射。その電波の強さは温度にして3Kであった(Kとは絶対温度で- 273度)。この電波は宇宙の晴れ上がりの時、3千度だった光が宇宙膨張によって冷えて、現在は3Kになった事を示している。 偶然に発見した現象だが、宇宙論にとっては非常に重要な発見であり、ノーベル賞を受賞している。
12年ほど前,COBE衛星によって宇宙背景輻射が詳細に観測されその存在の正しさが証明されたが、 更に2003年にMAP衛星により,ビッグバン宇宙論の基礎方程式にあるパラメータまでもが決定された。ハッブル常数は71 (これにより宇宙の年齢は137億年),宇宙全体の曲率はゼロであり(収縮することはなく),存在する物質は普通の物質4%,暗黒物質 (ダークマター)23%,宇宙定数(あるいはダークエネルギー)が73%という、数字が算出されてしまった・・・・凄いな、 どうして正確に計算できるのだろうか、凡人の私には想像できませんが。
ただし・・・上記の暗黒物質(ダークマター)が未だに正体不明なのですが。なぜ暗黒物質というものが登場したかと言うと、 見える物質をすべて合計しても、計算上導き出される宇宙の質量に及びも付かないくらい少ないから。しかし正体不明と言われてきた暗黒物質も、 昨年あたりから赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」やチャンドラX線観測衛星などで間接的にその証拠が見つかってきているらしい。 天文学は進歩が目覚しいが、それにつれて謎も登場し、その謎を解く・・・この繰返しが面白いとも言えるのでしょう。 まだまだ未知の領域があるのですね。
もし、もし万が一ビッグバン理論が間違いだったら・・・そう考えると、頭が割れてしまいそうですが(^_^;)
昔テレビで見た今は亡きカールセイガンさんの「COSMOS」の時代から見ると、天文学も惑星探査も相当進歩しちゃったなあ。
2005年01月20日
火星上の隕石とタイタンその後
先日火星上で活動している移動探査車( Mars Exploration Rover )が隕石らしきものを見つけた。パノラマカメラで撮影したものを補正してアップされているが
http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA07269
あまりめり込んでいない。ちょっと上から人が落とした程度しか沈んでいない。 スペクトロメーターの分析に寄れば成分は鉄とニッケルの塊だそうだ。、バスケットボール大の合金のようにも見える。どこかに激突して、 そこから転がってきたのだろうか?ちょっと謎めいているが、何はともあれ地球外で始めての隕石発見、 極めて運がよい探査車だなあ(^_^;)。
話は変わって、タイタンに降下したホイヘンスの画像がその後ESA(中継ではイーサと発音していた)からすべて公開された。 送信2チャンネルの1チャンネル分のデータが届かなかったので、およそ350枚、トップ、ミドル、ボトムの3系統組合せになっているようだ。 先日非公開データのリンク先を書いたが、これに遅れてESAでもまとめて組み合わせた画像も公開になった。 降下中から着陸までの動画もFLASHで掲載されていたが、画質が悪すぎて、何とか見えるかなあと言う程度。勿体無い話だが、 これで画像は全部のようだ。大枚つぎ込んだプローブだから、もっと鮮明に取れる光学機器を搭載しておけば・・・非常に残念な気持ちがする。
着陸したさいに、6インチめり込んだそうで、地盤は粘土質に似た構造らしい。湿っているのかも。やはりメタンの海もあるらしい。 あまりに地球の景色に似ているので、どこかの野郎が大正期の鶴居村の写真そのままだとかイタズラの掲載をしていたが・・・・ 残念ながら当時それほど高空からかの地を写真撮影する手法はなかったので・・・ペケ。一瞬そうなのかと思ってしまうほど違和感が無いのだが、 元画像を見ると、非常に暗い画像にかすかに何か映っている程度だった。コントラストと明度をあげてやっと見える。 太陽から遠いのと濃厚な大気なので、夜明け前の暗さなのだろう。
未だ他のデータが公開されないが、21日に更なる秘密が明らかにされると・・・ESAのページにその通りに書かれてあったので、 ちょっぴりだけ楽しみにして待っておこう。
2005年01月17日
土星の衛星・タイタンの画像
ここ数日、風邪を引いてしまい寝込んでいる。タイタンにプローブが突入したLIVE中継をベッドの中で夢見ながら見ていたのが原因なのかも (^^;)。15日明け方にいきなりノートPCから音声が流れたので、エンターキーを押して動画を眺めると・・・タイタンへの降下中の映像を着陸地点の映 像の解説が始まっていた。
http://www.esa.int/SPECIALS/Cassini-Huygens/index.html
テレビでも紹介されたと思うが、渓谷、川、海が写っていた。まるで地球上を見ている感じだったので、予想外の映像で驚いた。350枚程度撮影した写 真のごく一部しか公開されていないのが残念。それにあまりの解像度の低さに・・・・ちょぴりがっかりしたが。カメラ開発者のページでは、鮮明なテスト映像 を見ていたので・・・・rawデータそのままを画像化したのか、過酷な環境下で暗い中の画像が理由なのか・・・・よくわからないが、もう少し鮮明なパノラ マ画像を望む。(某サイトで未公開らしき画像を公開していたのを発見したが)
しかし起伏に富んだ地形、山あり平地あり、氾濫した地形ありで・・・生命誕生頃の地球環境に似ているのは間違いないだろう。太陽に近い位置にあれば 生命が誕生する可能性が高いので、地球以外でそういう天体が見つかったということは、他の太陽系でもありふれた天体とも言えるわけで、地球以外にも生命が 誕生している・・・・そういう可能性を強く支持する根拠にもなるだろう。ある意味画期的な発見といえるのではないだろうか?
今後の大気成分の分析結果と共に、詳細な画像を待ちたい。
2005年01月14日
ホイヘンス、タイタンに突入中
14日午後8時半(日本時間)、先ほどのESAのLIVE放送を聞きていたが、土星の衛星タイタンにホイヘンスプローブが突入し、 パラシュートが無事に開いたキャリア信号をキャッチしたとか・・・ここまでは成功した模様で順調のようである。 今現在は大気中の成分分析などを行っているのだろう。午後9時半前には大地にタッチダウンする。 最初のデータがカッシニ中継で地球に送られてくるのが曜日が変わって明日の午前1時前後のようだ。その後、 すべてのデータだ順々に届くそうだ。明日の朝には画像などが見られるだろう。楽しみだ。
ESAのコントロールルームのWEBCAMを見ていると、意外にスタッフの人数が少ないのに驚いた。休憩でもしているのだろう・・・ な訳はないか(^_^;)。今のところタイマーでプログラム通り動いているから、データが届く頃には忙しくなると思う。 しかしプログラムした着陸ポイントどおりに着陸するテクノロジーには驚く。
インターネットのLIVE放送は断続的に行われているので、RealPlayerは立ち上げたままにしている。 しかし英語の放送なので半分くらいしかヒアリングが出来ない。が・・・意味は大体分かる。続きは明日・・・
2005年01月12日
14日ホイヘンス、タイタンに突入
昨年暮れの24日に土星探査機カッシニから切り離されたホイヘンス探査プローブが日本時間14日午後7時過ぎに土星の衛星タイタンに突入する。 タイタンは惑星の衛星で唯一濃厚な大気を持つ衛星であり、地球誕生当時の環境に似ていると言われている。 すでに地上の巨大望遠鏡でフィルターを通して大まかな衛星表面の姿が確認されており、非常に明るい(反射率が高い)領域と、 暗い領域が見つかっていた。カッシニが土星に到着して何度かタイタン付近でフライバイした際に、大気を通した表面写真が送られてきているが、 ザナドゥと呼ばれている明るい領域が何なのかが不明。非常に明るい領域と境界が明瞭な部分があり、クレーターがほとんど見られない事から、 どうも表面構造は比較的新しく出来たと想像されるが。
メタンの海あるいは湖があると予想されているし、 大陸のような構造もあるらしい。大気層は七層あるらしく極地上空には氷成分の雲も見つかっている。 今回その大気中にホイヘンスが突入して、大気の成分分析と共に、降下中の写真も送られてくる。雷も見つかるかもしれないので、 音も録音して送られてくるとか。最後は大地かあるいは海・湖に軟激突(?)し、機器が無事なら30分~2時間データを送信する。 何が見つかり、何が分かるのか非常に興味がある。
当日はネットでLIVE中継(会見など)も予定されているらしい。カッシニのMLの文面では順調のようだ。 カッシニはNASAのミッションだが、ホイヘンスはNASAの予算難でESA( European Space Agency)が製作したプローブだから、そちらがメインとなって発表されるのだろう。当日はネットで楽しみたい。


